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JaSST Tokyo ‘23を視聴してテスト設計のレベルアップできそうな話

2023/04/30

はじめに

2023年3月9~10日に行われた、JaSST Tokyo ‘23 のアーカイブ配信を視聴して、特に学びが多かったと感じたセッション 「C6_テストの設計意図を届けよう2023」 について書いていきたいと思います!

こちらの記事は下記の 公開されているセッションの資料 を参照しています
https://www.jasst.jp/symposium/jasst23tokyo/pdf/C6.pdf

セッションをみて印象に残った箇所

実務において起こっているかも?な問題

  • マインドマップやテスト設計のフレームワークを使っているが、使用記述を載せ直しただけになってしまう
  • テスト観点をあらかじめ出して見ているが、テストケースは使用記述のコピーペーストで作ってしまう
  • テストケースに優先度をつける時に、過去の資料や経験をもとに、なんとなくつけている

せっかくマインドマップや実例マッピングでいろいろなテスト観点を出したり、テスト技法を使ってテスト設計をしても、その結果をどうテスト実装で活用するのかがふわふわしてしまい、十分にテスト設計までの成果物を活かすことができていないことが実務でもありました。
また、テスト分析や設計の成果物をテスト実装に行かせていないことによって、テスト設計までの成果物と実装の成果物の内容が乖離しているときもありました。

テスト設計の成果物の情報をつながるようにする

  • 情報を小さい単位で扱う
    • マインドマップなどを作るとき、プロダクトまたは機能全体を扱わず、小さい単位で作成する
  • 前後の成果物とリンクする情報を載せよう
    • キーワードの列を作る(分析の成果物のキーワードをケースに記載する)
  • 繋げるための成果物を作ってみよう
  • 繋がらない時に、諦めずに考えよう

マインドマップで最初に書き出すとき、中心を対象の新規機能(大きな単位)で書き始めることが多いのですが、そうすると1つのマインドマップの情報量が多くなり、その後の成果物作成時に、さらに情報の取捨選択や詳細化が必要となり、後工程に繋ぎにくい成果物となるそうです。
そこを扱いやすい単位にすることによって後工程に繋ぎにくいという課題が改善されるそうなのです。
これは実務でも手軽に挑戦できそうなので実践して見たいと思います!
また、「繋がらない時に、諦めずに考えよう」は、結構ぎくっとなりました。
時間をかけすぎることは良くないですが、角度を変えたり具体と抽象を行き来して諦めない姿勢は身につけたいと感じました。

テスト設計成果物の妥当性を「Why?+α」で確認する

  • テストの実行工数が少ない
    • どのくらい少ないのか
    • なぜ少ないのか
  • テストを全て実行できない
    • それでも良い根拠があるか
  • 優先度の高いテストから時間の許す限り実行していく
    • どうやって優先度を決めているか
      • リリース後に発見されてもすぐに修正可能なアイテムは優先度を下げる
    • その結果どうなるか
    • テスト実施以外で対策を取るとしたら何があるか
      • ステークホルダーに知らせる、合意する、協力してもらう

テスト実施期間は予定外のことも含め大なり小なり様々な事象が発生しますが、「なんとなく」 ではない対処法を学べることができ、次回のテスト実施期間では必ず取り入れたいと感じました。

まとめ・考えたこと

テスト設計~実装で活用できることを紹介されていたセッションでしたが、自分が他社のテストケースレビューを行うときも活用できると感じました。
ここに書いてないけど他にも勉強になったことがたくさんありましたので、何度でも見直して実務に落とし込んでいきたいセッションでした!