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AWS CLF(クラウドプラクティショナー)受験体験記


こんにちは、iCAREサーバーサイドエンジニアの寺井(@krpk1900_dev)です。

私は現在拡張的な認可機能の開発プロジェクトを担当しており、自分で手を動かしてサーバーサイドの実装も行いながら、プロジェクトマネジメント業務を行っています。
サーバーサイド開発の基礎力の向上も必須なのですが、個人的にはクラウド技術やコンテナ技術に関する興味がここ最近高まっています。

そこで、iCAREで使われているクラウドのAWSについて知識を深めるために、AWSの学習を始めてAWS CLF(クラウドプラクティショナー)を受験してきたので、今回はそれについて記事にしたいと思います。

なぜCLF(クラウドプラクティショナー)にしたか?

AWSの資格試験の中では最も難易度が低いとされるAWS CLFは、AWSの実務経験が6ヶ月程度の人が受験対象者の目安となっています。
そのため、私の周りにいるAWSの資格試験を初めて受ける人たちは、CLFをとばしてSAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)やDVA(ディベロッパーアソシエイト)から挑戦している人がほとんどでした。
最初は自分もSAAかDVAから始めようと思っていたのですが、最終的には以下のような理由でサクッとCLFに挑戦してみようと考えました。

  • CLFの試験勉強がSAAやDVAの試験勉強にも繋がること
  • 10月には情報処理安全確保支援士を受験予定で、AWSの勉強だけに十分な期間を取れなさそうだったこと
  • 最初の一歩を大きくして先延ばしするよりも、小さくして早く取り掛かった方が良いと考えたこと

どんな方法で勉強したか?

はじめに、これは他の方におすすめするAWS CLFの試験勉強方法というわけではなく、私がこれまでの経験に基づいて見つけた「私自身にとって」有効な勉強方法の1つです。

今回、試験のために特に書籍を買ったりはしませんでした。
アウトプットは、無料のアプリ2つで170問、公式の模試で20問確保できたので、これらの問題を迷うことなく正解できるようになるまで解きました。
インプットは、YouTubeの以下のチャンネルの動画を使って行いました。

これがおそらく私特有の勉強方法なのですが、動画を見ることはせずに音声だけを聞いて頭の中にイメージを作っていきます。
というのも、基本的に起きている時間は別のことに割いていて、AWS CLFのインプットに当てた時間のほとんどは一日の中で目か手が使えない時間だったからです。
具体的には、

  • ベッドに入ってから目をつぶった後
  • シャワーを浴びているとき
  • 電車で移動しているとき
  • 散歩をしているとき
  • 朝出社の準備をしているとき
  • ご飯を作ったり洗い物をしているとき

などの時間です。

初めて音声を聞いて理解することができなかった内容は別途調べて理解して、改めて音声だけで聞いたときに再現できるかを確認します。

ちなみに、この勉強方法は私が高校一年生のときに手応えを感じてからずっと続けていて、少なくとも私にとっては最も相性が良い勉強方法の1つになっています。(大学受験のときの英単語やこの前受けた応用情報なんかもこの方法で勉強しました)

  • 本当に理解しているかどうかが把握しやすい
  • 頭のリソースが空いている時間を効率よく使える
  • 短いスパンで復習の回数を稼げるので記憶に定着しやすい

など、結構利点が多い勉強方法です✌️
今回のAWS CLFの勉強期間は、1日30分〜1時間程度の勉強を約二週間していたと思います。

勉強過程で新たに得た知識

箇条書きですが、CLFの試験勉強の過程で以下の知識を新しく得ることができました。

Amazon Inspector

  • 脆弱性を診断するサービス
  • ホストの脆弱性とネットワークの到達可能性をチェック

Amazon GuardDuty

  • 脅威検出サービス

AWS Shield

  • DDoS保護サービス
  • エッジロケーションに配置
  • Standardは無料、Advancedは有料

Amazon CloudFront

  • CDNサービス
  • エッジロケーションに配置
  • オリジンサーバを守りDDoS対策になる

Amazon Trusted Advisor

  • サービス使用状況をモニタリングし、コスト最適化、セキュリティ、耐障害性、パフォーマンス、サービスの制限の5つについて、ベストプラクティスに基づいているかチェックしてくれるサービス

EBS(Amazon Elastic Block Storage)

  • ブロックストレージ
  • EC2インスタンスにアタッチして使用
  • 不揮発性

インスタンスストア

  • ブロックストレージ
  • 揮発性

EFS(Amazon Elastic File System)

  • ファイルストレージサービス

S3(Amazon Simple Storage Service)

  • オブジェクトストレージサービス
  • 静的ホスティング可能

AWS S3 Glacier

  • オブジェクトストレージサービス
  • 長期保存用
  • 低コスト、低速

AWS Snowball

  • ペタバイト規模のデータ転送
  • S3に大量のデータを持ち込むためのデバイス

SQS(Amazon Simple Queue Service)

  • フルマネージド型キューイングサービス
  • アプリケーションの疎結合化に繋がる

SNS(Amazon Simple Notification Service)

  • フルマネージド型メッセージングサービス
  • Publisher / Subscriber モデル
  • ファンアウト(並列非同期処理)

SES(Amazon Simple Email Service)

  • フルマネージド型Eメールサービス

Amazon Cloud Watch

  • ログ、メトリクス、イベントなどの形でモニタリングデータと運用データを収集するサービス

AWS CloudTrail

  • ユーザのアクティビティとAPIの使用状況を追跡できるサービス

AWS Config

  • AWSリソースのイベントリと変更履歴を監査するサービス

Amazon API Gateway

  • APIの作成、公開、保守、モニタリング、保護を可能にするサービス
  • Amazon CloudFrontと連携が可能

AWS Certificate Manager

  • SSL/TSL証明書のプロビジョニング、管理、デプロイを行うサービス

KMS(AWS Key Management Service)

  • 暗号化キーの作成と管理を行うサービス

AWS Artifact

  • AWSのコンプライアンスレポートのダウンロードができるサービス

AWS ElastiCache

  • マネージド型インメモリキャッシュサービス
  • memcachedとRedisの2種類のキャッシュシステム

AWS Direct Connect

  • オンプレミスからAWSへの専用ネットワーク接続

AWS Marketplace

  • サードパーティのソフトウェアやデータを購入できるサービス

Amazon Route 53

  • DNSサービス
  • ドメイン登録、DNSルーティング、ヘルスチェック

AWS Organizations

  • 複数のAWSアカウントを一元管理できるサービス

Amazon Redshift

  • データウェアハウス

AWS Kinesis

  • ストリーミングデータ処理

AWS X-Ray

  • アプリケーションの分析とデバッグ

Amazon QuickSight

  • BIサービス
  • ダッシュボードの作成によってデータの可視化
  • 機械学習による異常検出や数値の予測

AWS CloudFormation

  • TerraformのようなIaCツール

AWS Cost and Usage Report

  • コストと使用状況の包括的なデータ提供サービス
  • 明細書
  • S3に保管される

AWS Budgets

  • 予算を超えたときにアラートを発信するサービス

AWS Cost Explorer

  • コスト使用状況を時系列グラフで表示するサービス

AWS TCO Calculator

  • 運用コストを含めた総所有コストの観点からオンプレとクラウドのコストを比較できるサービス

AWS Pricing Calculator

  • コスト見積もり作成サービス

グローバルリーチ

  • エッジロケーションなどを利用し世界中のユーザの近くでビジネスを行うこと

パイロットライト

  • 核となる部分を別リージョンにスタンバイさせておき障害時に起動するDR(Disaster Recovery)戦略

データレプリケーション

  • データの複製を作ること
  • 複数のロケーションでデータレプリケーションを行うことで、ネットワーク全体でデータの可用性とアクセシビリティが向上する
  • DR戦略

規模の経済

  • 規模が大きくなるほど単位あたりのコストが小さくなること

試験の結果と感想

無事合格できました!

AWSの資格試験は初めてだったので、今回の試験勉強を通して、

  • このAWSサービスではこういうことができるのか
  • こういうのを実現したいときはあのAWSサービスでいけそうかな

のような、幅広いAWSサービスに対してざっくりとしたイメージを頭の中に作ることはできました。

一方で、今回の資格試験の勉強では「身につける」ところまではやはり到達できず、しっかりとものにするためには自分で手を動かして試してみることが必要不可欠だと感じました。

知らないことを学ぶことは本当におもしろく、今回の試験勉強もすごく楽しめました。

今週受験する予定の情報処理安全確保支援士(旧セキュリティスペシャリスト)が終わったら、次は11月あたりにAWS SAAに挑戦してみようと思います!